求人媒体に掲載しても応募が来ない。来ても面接に現れない。採用できても続かない。 治療院の採用は、いま多くの院が同じ壁に当たっています。 ですが、応募が来る院と来ない院の違いは、給与額ではありません。 多くの場合、応募する前に見られているページの中身で決まっています。 このページでは、応募者が実際に見ている場所と、そこに何を書くかを整理します。
この記事でわかること
- 応募者が求人媒体の次に必ず見ている場所
- 応募が来ないページに共通する5つの欠落
- 給与額より効く3つの情報
- 「アットホームな職場です」が逆効果になる理由
- 採用ページを作る前にやること
1 結論:応募者は求人票を見たあと、必ず院を検索します
求人媒体で条件を見て「よさそうだ」と思った応募者は、そのまま応募しません。
院名で検索し、ホームページ・Googleマップの写真・口コミ・SNSを見ます。
そこで不安になれば、応募せずに離脱します。この離脱は、媒体の管理画面には一切表示されません。
だから「掲載しているのに応募が来ない」という状態が起きます。 媒体側で見えるのは閲覧数までで、そこから先で何が起きているかは見えないのです。
そして応募者が見ているのは、患者さんが見るのと同じページです。 採用ページを作っていない院でも、すでに見られています。
2 応募が来ないページの5つの欠落
- 誰と働くのかが分からない
院長の顔写真も、スタッフの人数も書かれていない。治療院は少人数の職場です。誰と毎日過ごすのかが分からないまま応募するのは、応募者にとって大きな賭けです。
- 1日の流れが分からない
何時に来て、何人施術して、何時に終わるのか。残業の有無より、まずこの実態が知りたいのが応募者側です。
- 院内の写真がない、または古い
患者さん向けの写真しかなく、スタッフルームや設備が分からない。働く場所として見られていることを想定していない状態です。
- Googleマップの口コミに返信がない
応募者も口コミを見ます。低評価に返信がないと「そういう職場か」と受け取られます。患者対応の姿勢が、そのまま職場の印象になります。
- 更新が止まっている
最終更新が数年前だと、経営状態への不安につながります。「この院、大丈夫だろうか」という懸念は、口には出されませんが確実にあります。
3 給与額より効く3つの情報
大手グループと給与額で競うのは現実的ではありません。
ですが治療院の求職者は、給与だけで選んでいるわけでもありません。
- 何を身につけられるか
どんな施術を、誰から、どのくらいの期間で学べるのか。「教えます」ではなく、具体的に何をどう教えるかを書きます。国家資格を取ったばかりの方ほど、ここを見ています。
- 1日と1週間の実際
始業から終業までの流れ、1日に担当する人数、休憩の取り方、勉強会の頻度。数字で書けるものは数字で書いてください。
- 先に働いている人の言葉
スタッフに「入る前の不安」と「入ってみて違ったこと」を聞いて、そのまま載せます。院長が語る職場像より、はるかに読まれます。
あわせて書いておくと差がつくこと
- スタッフの人数と、年齢層のおおよそ
- 男女比(少人数の職場では気にされます)
- 実際の退勤時間(「残業なし」より具体的です)
- 研修や勉強会にかかる費用の負担(自費なのか院の負担なのか)
- 入職後の流れ(最初の1ヶ月に何をするか)
「聞きにくいけれど知りたいこと」を先に書いておくと、面接前の脱落が減ります。
4 書いてはいけない言葉
この3つは、意図と逆に働きます
「アットホームな職場です」——具体性がなく、使われすぎているため何も伝わりません。むしろ「他に書くことがないのか」と読まれます。人間関係を伝えたいなら、スタッフの人数・年齢層・実際のやり取りの様子を書いてください。
「やる気のある方歓迎」——院側の要求であり、応募者にとっての情報ではありません。求人票は、応募者が判断するための資料です。
「未経験でも安心」——なぜ安心なのかが書かれていなければ、何の保証にもなりません。「最初の1ヶ月は◯◯を担当し、2ヶ月目から◯◯に入ります」と書けば、同じことが具体的に伝わります。
条件面の記載についても、実態と違うことを書かないでください。 入職後に違いが分かると早期離職につながり、口コミに書かれることもあります。 採用の失敗は、患者さんの集客にも影響します。
5 採用ページを作る前にやること
いきなり採用ページを作る必要はありません。先にやると効果が出やすい順に並べます。
- Googleマップの口コミにすべて返信する
費用ゼロ。応募者も患者さんも見ています。低評価への冷静な返信は、職場としての信頼にもなります。
- 院内・スタッフの写真を増やす
患者さん向けの写真しかない院がほとんどです。働く場所としての写真を数枚足すだけで印象が変わります。
- ホームページに「1日の流れ」を1ページ足す
採用ページを作り込むより先に、これ1枚のほうが効きます。患者さん向けページの一部としても使えます。
- スタッフに2つ質問して、その答えを載せる
「入る前に不安だったこと」「入ってみて違ったこと」。この2問の答えが、最も強い採用コンテンツになります。
6 見る数字
| 見る数字 | どこで | 分かること |
|---|---|---|
| 媒体の閲覧数 | 求人媒体の管理画面 | 求人票が見られているか |
| 採用ページへのアクセス数 | GA4 | 媒体から自院サイトへ来ているか |
| 応募数 | 媒体・自院フォーム | — |
| 面接に来た数 | 院内の記録 | 応募と面接の間で落ちていないか |
閲覧数は多いのに応募が少ない場合、原因は求人票ではなく、その後に見られたページにあります。 この切り分けができると、直す場所が決まります。
7 よくあるご質問
求人媒体を増やせば応募は増えますか。
閲覧数は増えますが、応募が増えるとは限りません。離脱しているのが媒体の後ろの段階なら、媒体を増やしても同じところで落ちます。まず受け皿を整えてから増やすほうが、費用対効果が上がります。
採用ページは独立して作るべきですか。
応募が定常的にある規模なら作る価値があります。ただし最初は1ページで十分です。1日の流れ・スタッフ紹介・入職後の流れ・応募方法。この4つがあれば機能します。凝ったデザインより、書いてある中身で判断されます。
給与を上げないと採用できませんか。
給与は重要な要素ですが、唯一の要素ではありません。特に資格を取ったばかりの方は「何を学べるか」を強く見ています。ただし、相場から明らかに低い場合は、情報の出し方では埋まりません。まず近隣の求人票と比較して、条件面が土俵に乗っているかを確認してください。
8 まとめ
- 応募者は求人票の次に院を検索している
この離脱は媒体の管理画面には表示されません。
- 給与より「誰と働くか」「何を学べるか」「1日の実際」
条件で勝てないなら、条件以外の情報量で選ばれます。
- 採用ページより先に、口コミ返信と写真
費用ゼロで、患者さんの集客にも同時に効きます。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。
※求人の記載内容は、職業安定法等の関係法令に沿ったものとしてください。労働条件の明示については、必要に応じて社会保険労務士等にご確認ください。

